3月蔵見学のお客さま

埼玉からのお客さま
佐賀ご旅行の最終日にお立ち寄りいただきました。
あいにくの雨模様でしたが、その風情も含めて旅のひと時を大切に過ごされているご様子が印象的でした。
これまでのご経験から、「無濾過生原酒」「夏酒」「ひやおろし」などの用語をご存知で、それぞれどのような日本酒か、会長のご説明を頷きながら耳を傾けてくださいました。



お車でお越しだったため、利き酒体験はお一人でのご参加となりましたが、お注ぎした日本酒の香りや味わいの印象を共有なさるお二人のご様子から、日頃よりご一緒に日本酒を楽しむ時間を大切になさっている印象を受けました。
それぞれの日本酒の香り立ちの違いを丁寧に感じ取っていらっしゃいました。
また、2月のイベント用だった非売品の日本酒をご紹介すると、開発の経緯に興味を示してくださいました。さらに、天吹酒造の日本酒は世界のお客様にも楽しんでいただいている現状にも関心を示してくださいました。
「日本酒のこれから」を見守り、楽しんでいただける世代のお客様に、「酒蔵の今」を見ていただきながら、日本酒の未来の姿や可能性に思いを巡らせていただき、「希望」をいただいたような気持になりました。


スウェーデンからのお客様
利き酒師の資格をお持ちでいらっしゃいました。
海外のレストランにて、美味しいお料理とともに日本酒の魅力をご紹介され、お客様に食の喜びをお届けするプロフェッショナルとしてご活躍されています。

資格を取得された後も学び続けることを大切になさっていることが、見学でのご様子からも窺われました。蔵の2階で、50年ほど前まで実際に使用していた木製の「暖気樽」をご紹介しようとした際には、これまで積み重ねていらっしゃった知識を辿り、「暖気」という言葉を思い出されました。
本でお読みになったことがあったそうです。
これまで頭の中にあった知識が、目の前の実物を見て触れていただくことで、実感のこもった経験として結びついていく瞬間に立ち会わせていただきました。
こうしたご経験が今後、他の知識やご経験と化学反応を起こし、さらに多くのお客様に喜びを届けていかれるのだろうと想像すると、壮大な物語の一場面に立ち会っているような気持ちになりました。

蔵見学、利き酒体験、お買い物、いずれの場面でも、日本酒や酒造りの現場や道具の一つひとつを慈しむように接してくださる丁寧な所作から、日本酒を大切に思ってくださっていることが伝わってまいりました。
お客様の豊かな語彙や表現力には終始驚かされてばかりでしたが、利き酒の際に仰った「日本酒は日本で飲む方がよりおいしく感じます」というストレートなお言葉も、とても印象に残りました。

東京からのお客さま
韓国と日本のお客様をお迎えいたしました。
その中のお一人は、日頃より知的な専門職の第一線でご活躍されながら、日本酒の楽しみ方を広くご紹介するという、もうひとつの目標をお持ちでいらっしゃいました。
3名様とも同じ志を共有されているご様子で、自然に笑顔が交わされる和やかな雰囲気が印象的でした。
蔵では、ちょうど「吊るし取り」が始まる直前のタイミングで、活気ある現場の空気に触れていただくことができました。また、発酵中の醪タンクでは、元気に発酵している醪の泡が静かに立ち上り、弾けていく様子をご覧いただき「これが見たかったんです!」とのお言葉をいただきました。
利き酒体験では、同じ酒米で花酵母の異なる日本酒や、同じ花酵母で、酒米と食用米という異なるお米の日本酒を、比較しながら味わっていただきました。
韓国と日本の文化交流が自然に実現している、明るく穏やかなひとときをご一緒させていただき、私も心温まる思いでご案内をいたしました。
海外のお客様が、日本酒について真摯に学び、その魅力をご自身の国で伝えてくださることで、日本酒の魅力は新たな広がりを見せていくことと感じました。

大分からのお客様
ありがたいことに、日本酒が日常の中に溶け込んでいる方が多く、安心して酒蔵のご案内をさせていただきました。
折しも蔵では年に数回の「吊るし取り」を行っておりました。この希少な工程の際に用いる斗瓶に目を留められ、しばらくご覧になっていました。
また、「斗」という単位に馴染みがおありのご様子でした。
鏝絵や桶職人が身近な存在であった方もいらっしゃったようで、酒蔵の妻壁の鏝絵や、50年ほど前まで実際に使用していた木製の道具類などを展示している2階をご案内する際には、すでによくご存知の事柄も多く、ご説明の必要がない場面もありました。
ご訪問前から利き酒体験を楽しみにしてくださっていたようです。
ドライバーの方を除く7名様で和気あいあいと味わってくださるご様子から、皆様の仲の良さが伝わってまいりました。
その睦まじい光景を傍で拝見し、日本酒が古くより人と人が分かち合う喜びとともに育まれてきたことを、自然と感じました。
お好みもそれぞれのようで、試飲で気に入ってくださった日本酒を中心に、ご自宅でお帰りを待っていらっしゃるご家族のことを思い浮かべながら、お酒をお選びになるご様子が印象に残ります。

韓国からのお客さま
お申込みの際には、「佐賀県の芸術的なお酒を体験したい」と、旅の目的についてお話くださいました。
他にも佐賀の酒蔵を巡られたそうで、日本酒を好きでいてくださることが伝わってまいりました。
日本語がお分かりのお客様が通訳を務めてくださったため、酒造りのフローチャートを用いながら、シンプルな日本語で蔵の中をご案内いたしました。
麹室の前で麹についてお話しする際、マッコリ製造における「ヌルク」という言葉を用いて説明を差し上げたところ、合点がいったご様子で頷かれ、表情をぱっと明るくされました。
両国の酒造りに相通じる点を感じ、海を隔てた異国ではありますが、特に九州からはとても近しい存在であることを実感し、嬉しくなりました。
蔵見学後は、お二方ともに利き酒体験にご参加くださいました。
お召しあがりになる際、案内役の私に対して体の向きを少し変え、横を向いてお酒をお口に運ばれました。
韓国の礼儀であると以前見聞きしたことがありましたが、品格ある美しい立ち居振る舞いを間近で拝見し、静かな感動を覚えました。
このようなお客様に日本酒を好きでいていただけることに、感謝の気持ちがより一層深まりました。
テイスティングをされた中では、特に生酛純米大吟醸雄町を気に入っていただけたようでした。
お帰りの際には、心のこもったお礼のお言葉を、丁寧な日本語に翻訳して見せてくださり、大変温かい気持ちになりました。

お一方は佐賀県内にお住まいで、ご友人のご旅行に合わせて見学をご計画くださったそうです。
鳥栖市にある中冨記念くすり博物館の後、天吹の蔵見学にお越しいただきました。
お二方ともに、以前ご来訪いただいたことがおありで、その時のことを思い出しながら、中庭や歴史ある建物を丁寧にご覧くださいました。


年月を経て、「もう一度訪れてみよう」と思い出していただけたことに心から感謝いたします。
発酵中の醪タンクは、ベゴニアの花酵母、月下美人といちごの花酵母、バナナ酵母を使用した3種をご案内いたしましたが、それぞれに異なる香り立ちを感じ取られ、興味深く楽しまれているご様子でした。
2階では、展示している木製の道具や鏝絵の下絵、大きな柱や梁、精巧な木組みの跡などをご覧になり、高い技術力や知恵に裏打ちされた職人さんの手仕事に触れていただき、日本の伝統に向ける敬意や愛情のこもった眼差しが印象的でした。
お車でのご来訪であったため、利き酒体験は1名様のご参加となりましたが、ご参加にならなかったお客様も、グラスにお注ぎした日本酒の香りを共有されながら、ご友人の感想を参考に味わいを思い描かれ、お二人で楽しそうにお過ごしでした。
お二人の友情の中に日本酒が寄り添っていることを、大変嬉しく感じたひと時でした。
蔵元小売部 旨き酒揃っています。営業時間:8:00-17:00
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