生酛仕込み 酛摺り
21日、天吹 生酛純米大吟醸 雄町を醸すため、酛摺りをしました。
『酛すり(もとすり)』は、数百年継承される日本酒のスタートとなる乳酸菌、酵母菌を育てる工程ひとつ、別名『山卸し(やまおろし)』と呼ばれています。
酛すりを行うのは生酛造りの酒を造る時だけです。
酛すりは、蒸し米・麹・水を半切桶に入れ、櫂(かい)という木の道具を使い、二人一組ですり潰す作業を行います。
1番櫂、2番櫂、と2回に分けて行い、粒状の蒸し米を粒のない滑らかな状態にします。
この作業を行うことで、自然界にいる乳酸菌が発生しやすい環境を作り、後日、酵母を増殖させます。
酒母(酛)として使えるまで約1ヶ月の時間が必要です。
酒母は糖分をアルコールに変える酵母の集まりですが、酵母とともに重要なのが乳酸菌の存在です。乳酸菌から生まれる乳酸には、日本酒にとって必要のない雑菌を死滅させる役割があります。
乳酸が入っていない酒母はさまざまな雑菌によって侵され、やがて腐ってしまいます。
酵母と乳酸は二人三脚の存在です。
切磋琢磨し力強く生き残った酵母が酒を造ります、深みのある味わいが特徴です。燗酒も旨い!
この生酛は「天吹 生酛純米大吟醸 雄町」になります。
日本酒は奥が深く、自然の力・微生物の力によって味が変化するため、同じ環境で造っていても全てが同じ味になることはありません。
そんな繊細な日本酒を、よりおいしい状態で楽しんでいただくために、日々研究を重ねています。
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